「要注意 – ads.txtファイルが含まれていないサイトがあります。収益に重大な影響が出ないよう、この問題を今すぐ修正してください。」という心当たりのない意味不明な警告が突如としてアドセンスの管理画面に表示されました。
毎度のことながらこの手のエラーや警告には頭が痛くなりますが、案外そこまで大変な内容ではなかったので、私が修正対応した様子を備忘録としてまとめておきたいと思います。
同じ警告が来た人の参考になれば幸いです。
収益に重大な影響を及ぼす警告
たまたま久しぶりにパソコンからアドセンスの管理画面に入ると、画面上部に赤く警告が表示されていました(スマホのアプリでアドセンスの画面に入ってもアラートをタップしないと警告が見れないので気付きませんでした)。
要注意 – ads.txtファイルが含まれていないサイトがあります。収益に重大な影響が出ないよう、この問題を今すぐ修正してください。
内容を読んだだけではさっぱり意味が分かりません。
アドセンス利用者の大半に来た警告か
調べたところ、無料ブログ(SeesaaブログやA8netのファンブログ)を利用している人に来る警告ということが分かりましたが、私はワードプレスのみで無料ブログは使用していません。
どうやらワードプレスしか使っていない人でも、このads.txtというファイルが正しい場所に正しい内容でアップロードされていないと警告が来るようです。
私はワードプレスでブログを始めてからファイルを削除したり余計なことは一切していないので、おそらくアドセンスを利用しているほとんどの人にこの警告は来ている(来たことがある)のではないでしょうか。
修正対応は簡単
重大な警告とのことですが、修正方法は思ったより簡単で、上でも書きましたが要はads.txtを該当するサイトにアップロードすればいいのです。
ということで早速ファイルを作成してアップロードしてみました。流れは以下の通りです。
ads.txtファイルを作成する
まずはこのads.txtというテキストファイルを作成します。
Macなら「テキストエディット」、Windowsなら「テキストドキュメント」を開き、以下の内容だけを記述します。
○の中は自分のサイト運営者IDを記載します。IDはアドセンスの管理画面へ入り「アカウント」→「アカウント情報」へ進むと確認できます。
私のパソコンはMacですが、Macのテキストエディットでそのままファイルを保存しようとすると拡張子がrtfになってしまいtxtになりません。txtファイルにするには「フォーマット」から「標準テキストにする」を選択しましょう。
標準テキストのエンコーディングは「Unicode(UTF-8)」にして保存します。
これでads.txtファイルは完成です。
ads.txtをアップロードする
ファイルが用意できたら、アドセンスを使用しているサイトへアップロードします。
アップロードする方法は二つで、FTPソフトを使用して直接アップロードするか、サーバーの管理画面からアップロードする方法があります。
どちらでもいいのですが、私は今回エックスサーバーの管理画面からアップロードしてみました。
インフォパネルへログイン後、そのままトップページの「サーバー」にある「操作メニュー」の「ファイル管理」を選択します。
選択すると別タブでドメインごとの情報が表示されるので、ドメイン選択の前に右下にあるエンコーディングをUTF-8にしてから、ファイルをアップロードしたいドメインを選択します。
ドメイン選択後は、そのディレクトリ内にある「public_html」直下にファイルをアップロードして終了ですが、念のため既にads.txtファイルがないか確認しておきましょう。すでにads.txtファイルがあるのに警告が来ている場合は、おそらくファイル内の記述が間違っている可能性があります。
アップロードした後は、サイトURLの後ろに「/ads.txt」を入力してメモ帳に記述した内容が表示されればOKです。
警告を放置していると広告が非表示になる危険性
この警告について、アドセンスヘルプのコミュニティ内ではこのようなやり取りがされていました。
仮にads.txtが正常に設置できていないサイトがあってもAdSenseアカウントが停止されるわけでなく、ads.txtが正常に設置できるまで該当するサイトの広告配信がストップするだけです。
アドセンスアカウントの停止こそありませんが、警告をそのままにしていると広告が非表示にされる可能性があるとのことです。確かに警告をそのままにしていいはずはありません。
収益のメインがアドセンスの人はなるべく早く対処しておきましょう。
アラートが消えるタイミングはグーグルのクロール次第
私が対応した日の時刻は18時頃でしたが、翌日の朝8時頃には以下のようにアラートが消えていました。
アラートが消えるのはページがクロールされたタイミングになるので、対応してすぐに消えるわけではありません。
日にちが経ってもなかなかアラートが消えないときは、まだ対応が必要な箇所があるか、対応が間違っている場合が考えられます。
数日経ってもアラートが消えない場合
ちゃんと対応したはずなのにアラートがずっと消えない人向けに、いくつか解決できそうな方法をご紹介します。
ads.txtのページのインデックス登録をリクエストする
正しい対応をしたはずなのに全くアラートが消えない場合に考えられるのが、ページがクロールされていない可能性です。グーグルがチェックしていなければもちろんアラートは消えません。
そこで、クロールをしてもらうようサーチコンソールからリクエストを送りましょう。
サーチコンソールの管理画面へ入り、ページ上部にある「○○○○内の全てのURLを検査」から「https://○○○○.com/ads.txt」とURLを打ち込みます。
すると「インデックス登録をリクエストする」というのが右下にあるので、そこからクロールをリクエストすればOKです。
文字コードが原因の可能性
これはあくまで可能性の一つですが、文字コードがUTF-8になっていないためにテキストファイルの内容が読み込めていない可能性があります(shift-jisでもURLで確認すると文字化けしていないのでややこしい)。ただし、文字コードに関しては全く何もせずにアラートが消えたという人もいるので、可能性としては低いかもしれません。
文字コードがUTF-8になっているか確認する方法は、ブラウザのFirefoxを使います。
Firefoxで「https://○○○○.com/ads.txt」のページを開き、右クリックからページ詳細を確認すると文字コードを確認することができます。このような感じです。
ここがUTF-8になっていれば問題ありませんが、何も対応しないと何故かshift-jisのままになっています(私もこの対応前はshift-jisでした)。
ads.txtファイルを強制的にUTF-8として読み込んでもらう方法は、.htaccessファイルに以下の記述を追加します。
AddType “text/plain; charset=utf-8” .txt
</Files>
ただ追加するだけなので簡単ではありますが、.htaccessファイルは重要なファイルになるので念のためバックアップは取っておきましょう。
サブドメインでもアドセンスを使用している
サブドメインも所持していて、なおかつアドセンスの対象となっている場合は対応する必要があります。
サブドメインの場合は少し特殊で、サブドメインの親となるドメインに以下の内容も記述します。
つまり記述としてはこうなります。
subdomain=△△△△.□□□□.com
2行にして記述します。
これで親ドメインの方はOKなのですが、サブドメインの方にもさらにサイト運営者IDを記載したads.txtファイルを設置する必要があります。サブドメインの場合はサブドメインの直下にファイルを設置します。
ただ、私の場合はもうサブドメインはほとんど使用しておらず対応も面倒だったので、アドセンスの管理画面から削除しました。収益化していなくて今後もする予定がなければ、サブドメインはアドセンスから削除することをおすすめします。
まとめ
警告の内容だけだと意味不明に感じてしまいますが、今回の警告はただ必要なファイルを用意して指定の場所へアップしておくだけで解決する比較的対応が簡単な警告です。
ads.txtファイルがあることでどういう意味があるかは知る必要ないので、運営者はとにかくこのファイルを作成して「public_html」内にアップしておけばOKとなります。
警告が消えるには時間がかかるようなので、対応した後はしばらく待ちながら様子を見ましょう。