皆さんは「冬虫夏草」という言葉からどのようなものをイメージされるでしょうか。
冬虫夏草を知る前の私の場合なんかだと、「不老長寿の薬」や「高価な物」あたりをイメージします。
あながちこれらイメージは的外れでもなく、冬虫夏草を利用してちょっとしたお金稼ぎができるかもしれません。
今回は冬虫夏草の副業についてご紹介したいと思います。
冬虫夏草とは
冬虫夏草とは、昆虫に寄生し栄養を吸収して育つ茸(キノコ)のことで、日本だけでも約400種類現存すると言われています。
寄生された昆虫は息絶え、キノコの根元には必ず何かしら昆虫の死骸が見つかりますが、昆虫であればアリやクモやハチなど、どんな虫にも寄生します。
実際の写真ではありませんが、イメージされたイラストだとこのような感じですね。
一本ひょろ長く蔓のように生えているキノコもあれば、昆虫の体から無数に小さなキノコが生えているような冬虫夏草もあります。
一般的な傘のようなキノコと姿形は大きく異なるので、採集する際は注意して見ましょう。
オリジナルが存在する
昆虫から生えたキノコを今では全て冬虫夏草と言っていますが、実は「コウモリガ」という蛾の幼虫に寄生したキノコが冬虫夏草のオリジナルとされています。
こちらもイメージ画像はこのような感じ。
正式名称を「シネンシストウチュウカソウ」と言い、これが不老不死や不老長寿の薬として使われています。
コウモリガは生息地も広く比較的日本のどこでも見つけることができますが、中国のコウモリガとは効能が異なると言われており、中国では現在でも薬膳料理や漢方として食されることがあるようですね(日本でも一応サプリメントなどがあります)。
ちなみに冬虫夏草の名称はクモタケやツクツクボウシタケなど、寄生された虫の名前になっていることがほとんどです。
冬虫夏草の価値
気になるのがその価値ですが、実はお金を稼げるような価値はないとのこと。
「え?じゃあここで話終わり?」となりそうですが、それはあくまでやり方次第。
後述しますが、工夫次第では冬虫夏草を利用して稼ぐことも不可能ではありません。
日本は世界有数の冬虫夏草産地でもあるので、採集できる場所があればぜひ探してみましょう。
冬虫夏草を採集する
冬虫夏草を実際に探す方法ですが、森林や山などに流れている沢の近くなど、湿った場所であれば見つけることができます。
冬虫夏草が生えているパターンは大きく分けて以下の3つです。
- 木の幹
- 朽ちた倒木
- 地面
このように昆虫が生息している可能性が高い場所に生えやすくなります。
地面から生えている場合はキノコがちぎれないよう優しく地面を掘って採集しましょう。
冬虫夏草であれば必ず根元に昆虫の死骸があるはずです。
一目で虫だと分かる場合もありますが、菌糸に覆われている(繭のようになっている)こともあります。
その時は菌糸を開けると中に昆虫がいるということですね。
採集時期は夏
冬虫夏草を採集する時期は一般的なキノコと同じ秋かと思われそうですが、そうではありません。
梅雨明けから夏にかけてが最も多くの冬虫夏草で採り頃となります。
一応冬でも採れる種類はありますが、初心者が探すのであれば梅雨明けから夏にかけての豊富な時期に探しましょう。
副業にして稼ぐ方法
副業としてお金稼ぎができるのか。いくつか考えられる方法を挙げてみます。
海外へ輸出
中国の冬虫夏草とは効能や効果が異なるとされる日本産の冬虫夏草ですが、日本産だからこその需要があるかもしれません。
eBayなどを使って「日本産冬虫夏草」を海外へ販売してみましょう。
特に世界で最も食されることが多い中国が狙い目ではないでしょうか。
実際に日本で乾燥させた冬虫夏草を海外へ輸出した事例もあります。
一部のマニア向けに販売
日本国内でも、もしかしたら天然の冬虫夏草が欲しい人が見つかるかもしれません。
観賞用やコレクション、あるいは子どもの自由研究など、何も食べることだけが目的ではありません。
メルカリなどにも天然物はほとんど出品されていないので(ほとんどがサプリメント)、出品すればかなり珍しいかもしれませんね。
なかなか大量に売りさばくのが難しいものではありますが、自分の足で採集しに行けば一切お金もかからないので、他の収集系や繁殖系ビジネスと併せて取り組んでみましょう。
冬虫夏草の培養について
今回カテゴリーを「繁殖ビジネス」に分類していますが、冬虫夏草の繁殖(培養)は非常に難しいとされています。
そもそも冬虫夏草を専門とする研究者もほとんどいません。
そのため、素人が自分一人の力で冬虫夏草を増やしていくのは厳しいでしょうね。
まとめ
種類も豊富で初心者にも見つけやすいからこそ可能かもしれない冬虫夏草ビジネス。
冬虫夏草にお金を稼げるような価値は全くないと断言する人もいますが、世界に目を向ければ需要はあります。
この副業の魅力は始めるための資金を必要としないことです。
仮に採集したものが売れなくても、お金がかかっていない以上損にはなりません。
ライバルがいないのでやり方次第では面白い副業になるかもしれませんね。