エディブルフラワー農家は儲かるのか、食用花の栽培を副業にして稼ぐ方法をご紹介します。
食べられる花の需要は安定していて、一流のシェフが料理に添える材料として使うこともあります。
普通の農家だった人が花農家としてエディブルフラワーの栽培を始めて成功した事例についてもまとめます。
エディブルフラワーで生計を立てる農家さんもいます。
エディブルフラワー(食用花)とは?副業におすすめの理由
エディブルフラワーとは「食べられる花(食用花)」のことで、食用にできない農薬が使われておらず、ちゃんと食用として安全に栽培されたものであれば食べることができます。
エディブルフラワーは四季ごとにさまざまな種類の花を育てることができるので、一年を通して誰でも簡単に栽培を始めることができるのも魅力です。
料理に鮮やかな彩りを加えるだけでなく、エディブルフラワーにはビタミンや食物繊維など栄養を豊富に含んでいるものも多くあり、個人だけでなく格式高いレストランなどで使われることもあります。
エディブルフラワーとして特に知られているものといえば「キク(菊の花)」で、居酒屋などでお刺身を注文した際に、薬味としてキクの花が添えられているのを見たことがある人も多いと思います。あのキクは飾りではなく食用花なので、食べたことがない方はぜひ一度食べてみてください。
他にも、ケーキやクッキーなどのお菓子に添えられることもあります。
このように食として使われることから需要は常に安定しているので、何かしら副業を始めたい人がエディブルフラワーの栽培で稼ぐのはおすすめです。
いわゆるハーブなどと同じなので、自宅でエディブルフラワー用として栽培して増やし、苗やタネを販売することで収入を得ることができます。
毒性のある種類に注意
エディブルフラワーを副業にする際、要注意なのが毒性のある花の種類です。毒性がある花は当然ですが食用にすることはできません。以下にいくつかご紹介します。
これら以外にも毒を持つ花はあるので、あくまで食用として栽培を始める際は必ず安全なものかどうか調べるようにしましょう。
エディブルフラワー農家で儲かる人も!花農家が副業で始めて大成功
世の中にはエディブルフラワー栽培を始めて大成功した農家さんもいます。
元々は普通の農家として野菜を栽培・販売していましたが、野菜とは別に花の栽培を始めたところ、ある高級レストランのシェフから「花を食用として販売してみませんか?」と言われたことから、エディブルフラワーの栽培を本格的に始めました。
最初はプランター10個程度の規模で栽培を始めて、エディブルフラワー事業はみるみる成長。なんとエディブルフラワーだけでビニールハウス5棟の規模になり収入も大幅に増えました。
その後は農家の知名度もじわじわと広がって注文も増えるようになり、人気の花農家として稼ぐようになります。
この農家はシェフの一言がきっかけで人生が変わったと言っても過言ではありません。
エディブルフラワーの栽培は初心者でもプランター1つで始められる
農家でなくても、エディブルフラワーは個人が栽培して副業にすることもできます。栽培方法(育て方)もとても簡単で、庭がなくてもベランダ程度のスペースがあれば始められます。
まずは、エディブルフラワー用として栽培された苗やタネを購入しましょう。農薬などの薬品が使われていない食用として栽培されたものを選びます。
栽培方法は苗から育てるかタネから育てるかで異なりますが、基本的には普通の植物を育てるときと変わりません。それぞれの育て方をご紹介しましょう。
タネから育てる場合
タネから育てる場合は、苗よりも少し難しくなります。
必要な道具は主に以下のとおりです。これはタネから育てる場合も苗から育てる場合も共通です。
- 鉢もしくはプランター
- 鉢底石
- 園芸土
- バーク堆肥
- 液肥
- 肥料
- ハサミ
- 霧吹き
日当たりの良い場所に置いた鉢もしくはプランターの底に鉢底石を敷き詰め、その上に園芸土を入れて肥料を混ぜます。
用土を水で湿らせ、プランターの場合は少し間隔をあけて用土にタネを押し付けます。タネの上に土を被せるかどうかは花の種類によって異なるので、育てたい花がどのようにして光合成するか確認しておきましょう。
水やりは土の湿り具合を見ながら、乾いてきたら霧吹きを使ってたっぷりと水を与えます。発芽するまでは乾燥させないよう注意が必要です。
発芽してからも定期的に水やりをすることで花はすくすく育つので、十分に育ったら挿し木などで増やしていきましょう。
また、液肥などは花に元気がない場合、用土にたっぷり与えることで元気になることがありますが、化成肥料は食用花の風味に影響を与えてしまう可能性があるので使用するのはおすすめしません。
苗から育てる場合
初心者の場合はタネより苗から育てる方が簡単なのでおすすめです。
タネ同様、鉢底石を敷き詰めた鉢もしくはプランターに園芸土を入れ、水でたっぷり湿らせてから植え穴を作って苗を植えていきます。
地表面が見えないくらい苗の周りにバーク堆肥を敷き詰めたら、あとは乾き具合を見て定期的に水やりをしましょう。
育ってきたら増やし、生花やドライなどエディブルフラワーとして販売することができます。
なお、1つのプランターで栽培する際は、必ずエディブルフラワー専用のプランターとして栽培するようにしましょう。安全のためにも食用花と関係ない他の植物と一緒にしてはいけません。
初心者向けのおすすめエディブルフラワー4選
初心者向けの育てやすいエディブルフラワーを4種類ご紹介します。
これから副業として始めてみたい人は参考にしてみてください。
キク(菊の花)
上でもご紹介したキク(菊の花)も育てやすくて初心者にはおすすめです。夏や冬でも育てられる花ですが、特に育てやすいのは秋に咲くキクです。
キクは天ぷらやおひたし、酢漬けなど、シャキッとした爽快な歯ごたえとほろ苦さで、昔から食用花として用いられてきました。
キクの花を一つ添えるだけで食卓を鮮やかにしてくれます。
パンジー/ビオラ
パンジーとビオラは同じ花で、花の大きさによって品種が異なります。大きい方がパンジーで小さい方がビオラです。
冬から春にかけて育つ花なので、水やりは午前中の早い時間からあげるようにしましょう。遅い時間に水をあげると夜の気温で霜が降りてしまう可能性があります。
パンジーの風味については、ほぼありません。無味です。
ですが栄養もありキレイな色をした花なので、料理に添えるだけでアクセントになるでしょう。
ナスタチウム
キンレンカとも呼ばれるナスタチウムは、高温多湿に弱い一年草です。育つスピードが早いので初心者にも育てやすい花でしょう。
ナスタチウムは花だけでなく葉っぱや茎も食べることが可能で、風味はピリッとした辛味があります。
サラダの他に辛味をもたせたい料理にも最適なので、辛いのが好きな人にはおすすめです。
ペチュニア
ペチュニアは夏の暑さに強く丈夫なので、ガーデニング初心者にも育てやすくておすすめです。
色も赤だけでなく青や白といろいろあり、一種類の花でたくさんの色を楽しみたい場合にもよいでしょう。
ビタミンAが豊富なペチュニアは花にとろみがあるのも特徴で、麺を使った料理に最適です。
エディブルフラワーの販売方法はメルカリやヤフオクがある
エディブルフラワーを販売する際、もっとも簡単な販売方法はメルカリなどのフリマアプリやヤフオクです。
たとえば実際にメルカリでエディブルフラワーを検索すると、苗からタネまで多くの出品が見つかります。
すでに売れているものも多く、食用花の需要の高さが窺えます。
販売価格の相場は出品する量や種類にもよりますが、およそ300円〜1,000円の範囲で取引されていることがほとんどです。
出品する際は無農薬であることや化学肥料(人口肥料)を使っていないことなど、安全性についても必ず明記しておきましょう。
タネ・生花・ドライのどれかで販売する
エディブルフラワーはタネ・生花・ドライのどれかで販売することになります。
タネの場合は小さい袋へ入れてそのまま簡単に発送できますが、生花で出品する場合は、鉢と一緒に宅急便コンパクトやネコポスで発送するのがよいでしょう。
ドライエディブルフラワーの場合は、乾燥させたエディブルフラワーを乾燥剤と一緒に小袋へ入れて販売します。
その場合は一工夫として、クラフトパンチなどで好きな形(ハートや星など)にすると、可愛くなって人の目にも留まりやすくなるのでおすすめです。
まとめ
エディブルフラワー(食用花)は、料理に彩りを加えるだけでなく、豊富な栄養素や香りづけに用いられたり、さまざまな用途があるため副業として栽培すれば安定した需要が見込めます。
普通の農家がシェフの一言でエディブルフラワーの栽培を始めて、収入を大きく上げた事例もあります。
注意する点は、毒性のある危険な花と、農薬や化学肥料を使わないで育てることです。口にするものなので安全を心がけて育てましょう。
育てたあとはタネ・生花・ドライのどれかでメルカリやヤフオクへ出品するのがおすすめです。数百円が相場になりますが、それなりの規模で栽培すればよいお小遣い稼ぎにすることができます。
キクやパンジーなどよく知られた花も多く、道具さえ揃えれば初心者でも簡単に栽培を始めることができるので、ガーデニングに興味がある人もぜひ始めてみてはいかがでしょうか。
野菜などと一緒に試しに栽培を始めてみましょう。