後期高齢化社会となり孤独死が増えていると言われる日本ですが、それに伴い需要が増えているのが「特殊清掃員」や「遺品整理」といった仕事です。
テレビのニュースで見たり名前だけは聞いたことがあるという人もいると思いますが、実際にどのくらいのお給料がもらえて仕事はどんなことをするのかなど、具体的な内容をご紹介したいと思います。
体力仕事が得意だったり精神的な強さを持っている人はぜひ参考にしてみてください。
仕事の依頼は増える一方?景気に左右されない遺品整理
少子高齢化が進んでいるのは周知の事実ですが、お年寄りが増えるということはそれだけ独り身の人も増えているということ。
築何十年といった古い一軒家に1人で住む人や、アパートで誰とも関わることなく1人で住んでいるお年寄りは珍しくありません。孤独かどうかは別として、実際に私の周りにも同じ状況になっている人はいます。
親族と定期的に会っていたり連絡を取り合っているのであれば、万が一何かがあった時にまだ安心できますが、そうではなく疎遠になっている場合、誰も知らない間に最期を迎えることになります。
親しい親族がいればその後のことも任せることができますが、前述しているように天涯孤独となった人はそうはいかないので、そうなった時は遺品や清掃をしてくれる業者が行うことになります。
一昔前まではあまり耳にすることがない特殊な仕事でしたが、高齢化が進むことでメディアでもよく取り上げられるようになりました。
発表されている将来推計人口でも高齢化は進む一方とされているので、遺品整理業者は今後働き手が不足する注目の仕事になる可能性があります。実際に、約20,000人いるとされる遺品整理士は、毎年3,000人に近いペースで増え続けています。
遺品整理や清掃は誰かが必ず行わなければならないため、仕事が何かに取って代われたり無くなるようなこともありません。
遺品整理の仕事内容とは
遺品整理は実際にどのようなことをするのでしょうか。
名前からもある程度の想像はつきますが、親族から依頼を受けて家主が亡くなった後に部屋に残っている生活雑貨・衣類・家具・家電・思い出の品などを片付けていきます。
親族から「遺品は全て処分してほしい」と言われれば基本的には全て処分することになりますが、遺品整理士によってはそれでも写真など一部の遺品は残すケースがあります。
部屋の規模にもよりますが、およそ1日の間に全ての遺品が運び出されて部屋は綺麗に掃除されます。
清掃には「簡易清掃」と「特殊清掃」がある
清掃には「簡易清掃」と「特殊清掃」があります。
簡易清掃は一般的な掃除内容で、掃除機をかけたりキッチンや浴室といった水回りを掃除します。
特殊清掃は亡くなった人の現場となる箇所を掃除します。家主が亡くなってからの日数にもよりますが、染みや臭いはかなりのものと言われています。
そのため、報酬的には特殊清掃の方が高くなります。
体力よりも精神的な強さが必要か
この仕事で重要なのは、体力的な強さはもちろん、何より精神的な強さが必要だとされています。
亡くなってから初めて人が足を踏み入れるその現場は、実際に遺品整理士を生業としている人曰く「何度やっても慣れない」とのこと。
人によってはたった一度の現場で精神的に折れてしまうこともあるでしょう。
遺品整理の給与事情
遺品整理を副業としてやった場合どのくらいの収入となるのか。
遺品整理や特殊清掃は日給制の場合が多く、相場は7,000〜10,000円とされています。報酬だけで見れば一般的な引っ越しのアルバイトと同じくらいになります。
ただし、前述したように清掃に関しては特殊清掃であれば報酬はもっと高くなるでしょう。
まとめ
家族関係が希薄になっていると言われている日本社会ですが、それは今後もさらに大きくなり独りで生活をする人も増えていきます。
悲しいことではありますが、それに伴って遺品整理のように需要が増える業界もあります。
副業としては引っ越しのアルバイトをやる感覚に近く、普段会社員をしている人は土日などの休日を丸1日使ってやることになるでしょう。
収入的に美味しいかと言われると決してそんなことはありませんが、始めるための条件という条件は特にないので、それほどハードルは高くありません。
求人は「遺品整理アルバイト」や「遺品整理スタッフ」、「遺品整理の回収スタッフ」などで簡単に見つけることができます。
