初めての人でも分かりやすいように苔玉の作り方と販売して稼ぐ方法をご紹介します。
苔農家を始める人や趣味で育てた苔、あるいはたまたま庭に生えていた苔を採集してメルカリで販売する人など、どこにでもある苔がお金に変わります。
そのまま苔を梱包して販売するのもいいですが、苔玉にすることでより高い価格で販売することができます。
苔ビジネスに興味がある人はぜひ参考にしてみてください。
苔玉に必要な道具・材料
苔玉を作るにあたって、まずは必要となる道具や材料を用意しましょう。以下のものがあれば簡単に苔玉を作ることができます。
- 苔
- 用土(ケト土など)
- 苔玉に植える用の植物(必要な場合)
- 水を入れた霧吹きスプレー
- ハサミ
- 目立たないナイロン製の糸
苔玉には何かしら植物を植えるのが基本的な形ですが、苔を丸めただけの苔玉もあるので植物は必要に応じて用意するのがいいでしょう。苔の量はフードパック1つ分の苔があれば1つの苔玉を作る量としては十分です。
植物を用意する場合は、花や木など、どんなものでも植えることができます。
用土はできれば粘度がある玉状にしやすい苔玉用の土を用意しましょう。ケト土などでも苔玉にすることはできますが、その場合は富士砂や赤玉土などを混ぜ合わせることで苔玉にしやすい用土にすることができます。
ナイロン製の糸は崩れないように苔玉を固定する際に使うものなので、インテリアとして飾る場合は苔玉より目立たない地味な色の糸を用意します。
材料のほとんどはホームセンターや園芸店、またはネットショップからでも購入できるので、揃えるのは難しくないでしょう。
苔玉にしやすいおすすめの苔の種類
苔玉は苔の種類によっても作りやすいかどうかが変わるので、初心者でも苔玉にしやすい苔の種類をいくつかご紹介します。
ハイゴケ
ハイゴケは日本全国に分布している最もメジャーな苔で、園芸目的でも好んで使われるため苔玉にもしやすくおすすめです。
色は黄緑色でマット状に群生しており、山林や木の根元、道端の草むらでも簡単に見つけることができます。
市販されているものを購入する場合は、ホームセンターや園芸店などでも販売されています。
ハイゴケは少し乾燥した状態でも販売されるほど乾燥には強いので、初心者が苔玉を始めるならハイゴケで作ってみるのがいいでしょう。
シノブゴケ
ハイゴケ同様に苔玉にしやすいのがシノブゴケです。
シノブゴケは日陰になっている岩や石の表面に群生しており、崩れにくく苔玉の素材としておすすめです。
苔にしては茎が長く、葉の形も特徴的なので苔玉にすると面白いかもしれません。
比較的乾燥にも強いため、苔玉だけでなく園芸全般で初心者向けに使われます。
ホソバオキナゴケ
山苔として園芸店などで扱われるホソバオキナゴケも苔玉におすすめです。同じ山苔のアラハシラガゴケでもいいでしょう。
アラハシラガゴケは漢字だと粗葉白髪苔と書き、その名の通り色は少し白みがかった緑色をしています。乾燥していると白みが強くなります。
木の根元に自生していることが多く、マット状に群生した状態で見つけることができます。
この苔の特徴として、見た目がこんもりとして葉が揃っているので、苔玉にするととても綺麗なまん丸とした苔玉にすることができます。
丸々とした苔玉を作りたい場合は、ホソバオキナゴケやアラハシラガゴケといった山苔を使ってみるといいでしょう。
苔玉の基本的な作り方
苔の種類によって多少作り方は異なりますが、基本的な作り方をご紹介します。
まずは枯れていたり不要な部分をハサミを使って切り落としておきましょう。
次に、苔玉にする苔全体を霧吹きで湿らせておきます。こうすることで用土に苔が上手く張り付くようになります。
用土にも霧吹きをかけて粘土のようにこねていきます。
苔と用土の準備ができたら、土を落とした植物の根に丸くなるよう用土を付けていきます(おにぎりを握るようなイメージ)。底は少し平らにしておくことで飾る時に倒れなくなります。
用土で包んだら形を整えながら苔で覆っていきましょう。
これでほぼ完成形となりますが、最後に切れにくいナイロン製の糸で苔玉全体を適度に巻いて固定しておくことで崩れるのを防ぐことができます。
苔玉の育て方・管理
作り終わった苔玉の育て方や管理の方法を書いていきましょう。苔玉はちゃんと管理すればおよそ2〜3年は生きます。
苔玉にした後も乾燥・温度・カビに注意する必要があります。
苔を管理する時と同様に、基本的には屋外に置いておくのが好ましいですが、苔の種類によっては屋内の涼しい場所でも問題ありません。
ただし、苔玉の場合は植えた植物も育てることになるので、全く日光が当たらない状態だと植えた花や木が枯れてしまいます。
そのため、植物も成長できるように適度に日光を与えるようにしましょう。
苔だけの時は霧吹きをかけるだけで十分でしたが、苔玉にした後は、水を張ったバケツに苔玉の部分を浸すことで水分を与えます。
しばらくして苔玉から空気が出なくなってきたら引き上げて元あった場所へ戻します。
夏であれば毎朝1回、冬であれば苔玉の様子を見て2〜3日に1回程度水をあげると枯れるのを防ぐことができます。苔玉が小さい場合などは霧吹きでも大丈夫です。
苔玉にした後も特に管理に難しいことはなく、害虫にも強いので管理しやすいでしょう。
苔玉にした後も苔や花は成長し続ける
前述したように、苔玉は植えた植物も一緒に成長していきます。
桜や紅葉を植えれば、季節の移り変わりに合わせて綺麗な色へとその様相を変えていくでしょう。
また、植えた植物だけではなく、時間の経過と共に苔玉からきのこや雑草が生えてくることもあります。不要な場合は切り落としてしまって問題ありませんが、そういったものを一緒に楽しんでみるのもいいかもしれませんね。
最初は出来上がった見栄えが悪くても、成長することで苔玉の姿形は変わってくるので、色々な種類で作ってみることをおすすめします。
苔玉を販売して副業にしよう
作った苔玉はネットショップやフリマアプリを利用することで販売することができます。
苔はそのままの状態で出品するのと苔玉の状態とでは相場が異なります。
メルカリを例にすると、苔のみだと500〜1,000円程度が相場となりますが、苔玉だと植えた植物や出来栄えによって2,000〜3,000円で売買されることも珍しくありません。
芸術品や作品としての価値が生まれるので、苔玉はアイデア次第で大きく稼ぐこともできるでしょう。
発送方法は以下の記事でも書いているのでぜひ参考にしてみてください。
まるで地上のまりも!苔ボールとは
苔玉は植物を植えたものがほとんどですが、植物が必要ない場合は苔だけを丸めた苔ボールとしても需要があります。
その見た目はまるで地上のまりもとも言える見た目で、もふもふとした可愛らしい様子を楽しむことができます。
育て方や管理の方法は上で書いた内容と同じで難しいことはありません。
苔ボールにした後から華道のように挿し木をすることもできるので、苔のデザインはアイデア次第で無限大と言ってもいいでしょう。
まとめ
完成した苔玉は世界で唯一無二の苔玉となるので、苔をそのまま販売するより大きな収入となる可能性があります。
用意する道具や材料もすぐに集められるものなので、初心者でもすぐに苔玉作りを始めることができます。
珍しい植物や多肉植物など、色々な植物を植えて苔玉を楽しみながら副業にしてみましょう。
苔玉が売れるようになってきたら自分だけの苔玉ショップを開いてみるのもいいですね。