ホームレスは空き缶をどこで換金して収入にしているのか、そもそもなぜ空き缶を集めるのか解説します。
ホームレスといえばガラガラとうるさい音を立てながら、大量の空き缶を自転車に積んでいる光景を見たことがある人も多いでしょう。
ホームレスの生活について知りたい人は参考にしてみてください。
大量の空き缶は一体いくらになっているのか…
ホームレスが空き缶を集めるのはなぜ?3つの理由
ホームレスといえば、空き缶を集めて売って生活費にしている様子をテレビなどで見たことがある人も多いのではないでしょうか。
大きなゴミ袋に大量の空き缶を詰め、自転車に信じられないバランスで乗せているベテランホームレスもいたりします。
そんな光景を見ていると、「そもそもなんで空き缶なの?」なんて疑問を抱く人も少なくありません。
ホームレスが空き缶を集める理由を3つご紹介します。
知識も技術も必要としない
空き缶拾いは特に知識も技術も必要とせず、ただひたすらにアルミ缶を拾っていくだけで誰にでもすぐにできるからです。
たとえば空き缶以外では家電などから銅線だけを取り外して売っているホームレスもいますが、家電の分解や解体となると危険なこともあり、素人には大変な作業になります。その上、探して簡単に見つかるものではありません。
空き缶はホームレスの初心者にとってもっとも収入にしやすく、1kg集めれば少しですが生活の足しにすることができます。
ある程度簡単に見つけられる
銅線など高値で売れるものが見つかりにくい一方で、空き缶は探せば比較的容易に見つかります。
量が必要なので一つ二つ見つけた程度ではお金になりませんが、たとえば花見や野外イベントなどを狙えば大量に空き缶を集めることが可能で、ホームレスにとっては稼ぎどきでもあります。一晩で数キロの空き缶が集まることも珍しくありません。
ただし、勝手に持ち出してはいけない場所での空き缶拾いは違法になるケースがあります。
例えば道端に落ちている空き缶を拾う行為は、空き缶の持ち主がいないため違法とは言えないでしょう。自分が出した粗大ゴミが盗難されても窃盗罪に該当せず、逮捕される可能性はほとんどありません。しかし、行政でゴミの持ち去りを禁止していたり、ゴミ捨て場に「持ち去り禁止」の看板が設置されていたりするケースがあります。
ゴミの所有権の有無によって違法になる可能性があるので、場合によっては注意する必要があるでしょう。
現金化のハードルが低い
空き缶は1kgくらいから買い取ってもらえるため、現金化のハードルが低いこともホームレスが空き缶拾いをする理由です。
たとえば拾って売れるものには空き瓶もありますが、空き瓶の場合は酒屋で現金に換えてくれるところがあるものの、ごく一部の店舗に限られるため空き瓶拾いで生活費を稼ぐのは現実的ではありません。
他にも、雑誌や新聞などの古紙も集めれば買い取ってもらえますが、古紙は最低10kgからなど業者レベルでの買取になります。それだけ集めるのは途方もない労力がかかる上に、買い取ってもらえても1kgあたり10円だったりするためお金にもなりません。
ホームレスは空き缶をどこで換金している?
集めた空き缶をホームレスはどこで換金しているのか、現金にしている場所は金属スクラップを買い取ってくれる専門業者です。
ネット検索で「アルミ 買取」や「金属 買取」で調べると、住んでいる地域でいくつか買取センターが見つかるでしょう。
ゴミ袋に集めた空き缶をそのまま引き渡すことで、そのときの相場で査定されて領収書と一緒に現金を受け取ることができます。
ちなみに相場があるからといってどこの買取業者でも同じ金額になるかというとそうではなく、その買取業者でメインに取り扱っているものによって買取金額は多少上下します。
たとえば鉄や銅をメインに取り扱っている業者もあれば、アルミやステンレスをメインに取り扱っている業者もあり、当然アルミをメインに取り扱っている業者のほうが空き缶(アルミ缶)は高く買い取ってくれるということです。
1円でも空き缶を高く売りたい場合は、事前に買取業者へ電話して1kgあたりどのくらいの金額で買い取ってもらえるか聞いておくのがいいでしょう。
ホームレスが空き缶を売って得られる1か月の平均収入は?
実際にホームレスは空き缶拾いでどのくらいの収入を得ているのか、空き缶拾いの収入は集めた空き缶の量やそのときの相場によって変わりますが、仮に1kgあたり150円で一日3kgの空き缶を集めた場合、その収入は450円になります。
足を棒にして3kgの空き缶を拾い集めてもこのくらいの金額にしかならず、ようやくその日の食事にありつけるようなイメージです。
一日わずか数百円の収入ですが、1か月の平均収入だと以下のようになります。
廃品回収などによるホームレスの平均月収は約4千円で、5年前の10分の1に落ち込んでいることが1日、厚生労働省の調査で分かった。
一日500円くらいで雨の日など稼動できない日もあると考えると、やはり1か月でこのくらいの金額になるのでしょう。
1か月4,000円だと一日あたりの食費は130円ほどになるので、とても空き缶拾いだけで生活できるとは思えません。
足りない分はホームレス仲間と助け合ったり定期的に行われる炊き出しで飢えを凌いでるとのことです。
やはりギリギリの生活をしているケースが多いでしょう。
ホームレスを逆手にYouTubeで成功する人も
ホームレスと聞くと人生を再起させるのが非常に困難な状況だと思ってしまいますが、中にはホームレスであることをネタにしてYouTuberになる人もいます。
昔のホームレスでは考えられないような稼ぎ方ですが、これが成功すると一発逆転も夢ではありません。
たとえば実際に以下のようなアカウントがあります。
こちらの動画はホームレス自身がYouTubeを始めたのではなく、あくまで協力者によって出演する形で撮影されています。
とはいえアカウント内でも記載されているように広告収益をホームレスの人に渡しているとのことなので、これだけの再生回数があれば空き缶拾いとは比べ物にならない収入になるでしょう。
ホームレス生活者にとってはまさに一発逆転。それだけホームレスの私生活や人生観に興味がある人が多いということです。
もちろん一文無しとなったホームレスが撮影から編集まで自分で行うのは困難ですが(そもそも住所がなければアドセンスアカウントも開設できません)、ホームレスではなくても貧困生活や多重債務者などのリアルな生活も需要があります。
動画が伸びなくても失うものはないので、一か八かYouTubeに参入してみるのも一つの方法ではないでしょうか。
まとめ
ホームレスは空き缶をどこで換金して収入にしているのか、そもそもなぜ空き缶を集めるのか解説しましたが、空き缶拾いはその日からすぐに始められて現金化できるハードルも低いことが理由としてあげられます。
収入こそ1kgで100円や200円にしかなりませんが、花見など特定のイベントを狙うと一晩で大量の空き缶を集めることができます。
空き缶を換金できる場所は基本的に近くの金属スクラップを買取している業者になりますが、そのときのアルミの相場や買取業者が何をメインに取り扱っているかで1kgあたりの金額も変わります。
ホームレスの1か月の平均収入はおよそ4,000円とかなり厳しく、お金がなくてご飯が食べられないときはホームレス同士の助け合いや炊き出しを利用しているとのことでした。
また、拾って稼ぐ副業に興味がある人は以下の記事も参考にしてみてください。
ちなみに銅線だと1kgあたり1,000円を超えることもあります。