ネット通販の普及により人手不足が深刻な宅配業界ですが、配達量が増えたことだけが人手不足を招いているのではありません。
消費者のモラル低下も原因の一つだと私は思います。
今回は過酷を極める運送業・宅配業界の実態について書きたいと思います。
窮地に追い込まれる業界
近頃、過酷な宅配業界の現状がメディアで取り上げられることが多々あります。
荷物の量に対して人手が追いついておらず、一人あたりの配達量が過度に増えているのが現実です。
宅配業界では荷物の再配達が多いこともよく問題視されていますが、その量はなんと全体の約20%。5人に1人は不在です。
そして、これにより影響を受けるのがドライバー。
というのも、企業によっては配達した荷物の量で給料が支払われるところもあるため、不在で荷物が届けられなかった場合は無給になってしまいます。
宅配ボックスのあるマンションなどもありますが、同業者による奪い合いで使えず。結局、日中届けられなかった荷物は夜に再配達という結果に。
日中を指定していながら夜に再配達を頼む人が多いと聞きますが、何故始めから夜で指定しないのか。
これでは宅配業界が人手不足で嘆かれるのも仕方ありませんね…
著しい消費者のモラル低下
人手不足が深刻化している大きな原因は、Amazonなどによるネット通販が増えたことですが、それだけではありません。
「消費者のモラル低下」。
これも業界を悩ませる原因の一つではないでしょうか。
前述したように、とにかく不在者が多いのが問題です。
やはり消費者の「こっちは客だから」という意識や、再配達になっても「利用者に特にリスクがない」というのも如何なものか。
再配達になった場合は手数料を取るようにすることはできないのでしょうか。
また、私自身も過去に接客業の経験がありますが、「お客様は神様」という言葉に非常に強い嫌悪感を抱きます。
これを真に受けて「自分は立場が上だ」ましてや「神様だ」などと勘違いする人間の多さ。
私はこの言葉あるいはこの言葉を広めた人間に対して、思いつく限りの罵詈雑言を浴びせたいですね。
以前、大手運送会社の従業員が配達中の荷物を力一杯地面に叩きつけるニュースがありましたが、世間では「ひどい」だの「ありえない」だのと当然の反応でした。
しかし、同業者によると「気持ちは分かる」そうです。
もちろん、どんな理由があろうと品物を叩きつけていい理由にはなりませんが、こういった消費者のモラルが原因でイライラが募り、爆発してしまったのでしょう。
モラルモラルと書いてきましたが、思いやりに欠けるという意味では「消費者のマナーがない」とも言えそうですね。
宅配業界に限らず
宅配業界に限らず、コンビニなどでも人手が足りていないようです。
ある企業では、外国人を多く集めて面接や研修会を行なっているとのこと。
個人的にも、外国人の方がレジを打っているのはとても好感が持てます。日本語が拙くても、頑張ろうとする気持ちが伝わり、むしろ日本人より接客が丁寧な方は多いと思います。
無人レジなんかも早く普及してほしいですね。
まとめ
関連企業ではAIを使った配達など色々な対策も考えられているようですが、まだまだ改善されておらず不満を訴える従業員が多いことでしょう。
消費者のモラルは下がる一方なので、私は宅配業界や接客業で働く人は本当に気の毒に思いますよ。
AIや最新技術が取り入れられて今後どのように変わっていくのか、注目していきたいですね。