今回はシニアをターゲットにして大きく利益を上げた企業を例に、高齢化社会でも儲ける方法を考察したいと思います。
今の世の中は若者を取り込むよりも、シニアをターゲティングした方が稼げるのかもしれません。
世の中に流れないシニアのお金
高齢化社会になることで不安視されることは多々ありますが、その中の一つに「世の中にお金が流れない(個人消費の低下)」というのがあります。
というのも、人間年を取ると物事に対しての興味や関心が薄れたり、お金はもう生活費以外に使わないというケースが珍しくありません。
それだけ今まで欲しいものを買ったりやりたいことをやってきたので、もう十分と考える高齢者層がいます。
もちろん自分のお金なので好きなようにするのは当たり前ですが、ある程度資産があるにもかかわらずそれを一切使わず貯め込んでおくことは「経済を衰退」させています。
高齢化社会はお金を使わないシニアが増えていくことが何より怖いことではないでしょうか。
若年層に消費は期待できない
一方今の若年層の場合はどうなのかというと、こちらもこちらで消費には期待できません。
その主な理由は「若者の○○離れ」の増加。
例えば自動車業界に至ってはその変化も顕著にわかります。
こちらはトヨタ自動車の資料「『若者のクルマ離れ』について」から抜粋した意識調査のデータです。
少々古いデータではありますが、自動車関連のアンケートで全ての数字が減少。今も増えてはいません。
このように○○離れが特に深刻に進む業界では、今後も苦戦が強いられることになるでしょうね。
シニアをターゲットにしたビジネスの成功例
そんな厳しい景気が続く中、高齢化社会を逆手に取って利益を上げた企業のアイデアをいくつかご紹介したいと思います。
シニアデーの開催
衣料品チェーン店のジーンズメイトは、売り上げの低い日に「シニアデー」というお年寄り向けのセールを開催することで客足を大きく伸ばすことに成功しました。
お年寄りがお金を落としやすい日を作るのはとても効果がありそうですね。
シニア専門のファッション雑誌
ファッション雑誌といえばまさに若者向けといったイメージがありますが、シニア向けに発行したファッション雑誌が異例のヒットとなっているようです。
シニア向けなのでモデルももちろんシニア。
雇用を生んでいる点も素晴らしいことではないでしょうか。
高齢者限定で「肉」の割引
ある焼肉店では高齢者を対象に割引のイベントを行いました。
年を取ると脂っこいものが苦手になりそうなものですが、意外なことに「肉好きシルバー」と呼ばれるほどお肉が好きなシニアがいます。
シニア向けのオリジナルブランド
シニアが使いやすい機能性など、シニア向けのオリジナルブランドを展開した企業が売上を伸ばした例もあります。
還暦を迎えて趣味を探している人がチャンス
年を取ると物事に興味がなくなると言いましたが、逆に定年退職後に新しい趣味を探すアクティブな人もいます。
還暦を迎えてから初めてバイクの免許を取得してツーリングを始める人や、釣りを始める人、料理を作るようになった人など、その趣味は様々。
このようにシニアが始めやすい(始めたい)趣味に関連した市場こそ儲かるチャンスがあると言えます。
もしくは、シニアが興味の惹かれる物やサービスのアイデアがあれば一攫千金のチャンスがあるでしょう。
何かこれから商売を考えている人は、そういった部分を視野に入れてみるといいかもしれませんね。
まとめ
「【日本に迫る危機!】社会保障制度が破綻して貧困層はさらに貧しく」でも書いたように、数年後にはお年寄りの数が大幅に増え、2025年にはその数も3人に1人になると言われています。
それだけ増えるということは、シニア向けのビジネスにとっては追い風になるということ。
シニアをターゲティングして大きく利益を上げた企業があるように、個人の場合でもハンドメイドした物を売ったりするなら、シニア向けに何か作ってみるのもいいかもしれません。
また、今回の記事を振り返ると「みんな消費をしよう!」という風にも読み取れるかもしれませんが、個人的にはローンで車を買ったり無駄な消費をするよりかは、先に投資でお金を流すことをおすすめします。
投資で成功して資産を築いてから、それら趣味と言えるものを手に入れるのが理想。お金を流す優先順位が大切です。
「投資」と「消費」のバランスを上手くとって副業に励みたいですね。